少しワイルドな腕時計ベルトを・・・・

腕時計ベルトって作り手としては非常に奥が深い物です。

例えば・・・・

・アンコが入っているタイプ(当店ではエキゾチックレザーのベルト)
・厚みがフラットのタイプ(当店のホーウィンレザーのベルト)
・剣先の形状
・厚み
・長さ
・子穴の数

などなど。
厚みも0.5mm変わると大分変わります。

3日程前から、チョットワイルド仕様のベルトを使いたくなり色々試していました。
参考・・・・・というか欲しいと思ったきっかけのベルトは海外のベルト屋さんです。

この真正面から見ても厚みの感じられるベルト。
こういうベルトを作るのにただ厚くすれば良いというわけでは無いんですよ。

時計とのバランスや定革から剣先までの長さ、全体的なフォルムなどなど、作り手の観点で異なったベルトになります。

私の拘りは・・・・・

・純正尾錠サイズ(バックル幅22mm)
→ラグ幅26mm – バックル幅26mmも作ったのですがチョット見慣れなく、違和感が拭えませんでしたので22mmを。
私の所有しているレフティ(pam00368)は純正でバックル幅26mmですけどね。。。。

・厚みを極端に厚くしたくない
→極端に厚くすると違和感がありました。

・時計を正面からみた時に現れる剣先のバランス
→ベルトは時計をグレードアップさせる為の物です。
尾錠側にも最適で最高のバランスが必須です

・パッと見で厚みのあるワイルドなベルトのオーラ
→厚みを出さなくても雰囲気を変える事は出来ます。
それは錯覚を利用します。

どれも微妙な差なのでただの作り手の拘りです。
私と他店さんのベルトは作りが同じ様でも結構違います。
実際財布がそうだと思います。
用途や形状は同じでもチョットそれぞれで異なってますよね。

それで完成したのがこちら・・・・・

変更したのは、

・6時側の長さ(125mm→135mmに変更)
私の腕周りは170mm位です。

・剣先の形状も変更
いつもより少しシャープに。

・全体的な厚みの見直し
厚い箇所と薄い箇所の見直し

この微妙な変更で特に尾錠付近の無骨なオーラが割増されました。
剣先の形状変更は少しだけですが印象は大きく変わります。

1番は当ショップでスタンダードな形状。
2番はテーパーのスタート位置を1mmずらして少しシャープに。
3番はテーパーのスタート位置を2mmずらしてよりシャープに。

試した結果、6時側の長さを長くするならシャープな方がスタイリッシュなので2番を採用!!
※在庫品の型紙がボロくなったので今後バックル幅20mm,22mmはこの形状を採用する予定です

3番は尖りすぎて私の好みではありませんでした。

それと12時側の長さは変更無しなので6時側の長さをテストにテストを重ねて・・・・・

125mmは普段使っているので、130mm、135mm、140mmと作ってみたのですが、
135mmが私にはシックリきました。

140mmは遊革を使うには短く、定革のみだと長い。
これを解消するには定革、遊革を細く・・・・だけど長すぎる感じがしましたので却下です。

この125mm,130mm,135mm,140mmはそれぞれ個々の腕に合わせるには、普段使う子穴から剣先までの長さです。

例えば、通常使う子穴の位置が65mm(ラグの端から子穴上部で計測)であれば・・・・・

125mmなら子穴位置65mm+60mm。
130mmなら子穴位置65mm+65mm。
135mmなら子穴位置65mm+70mm。

まとめると、

” 通常使う子穴位置(ラグの端〜子穴上部) + 余りの剣先 =6時側の長さ ”

今回私が作った仕様では、

子穴位置が68mm + 67mm = 135mm
(子穴位置は1mm単位で調整できますが、6時側の長さは5mm刻みです)

剣先の厚み、革も少し張りのある繊維が細かい箇所を使っているのでより厚く感じてワイルドな仕様にしました。

ベルトの厚みはベルトの幅、長さで見た目が変わります。
例えばバックル幅16mmの厚みが3mmとバックル幅22mmの厚みが3mmは印象がかなり変わります。

仮にラグ幅とバックル幅の同じストレートタイプ(ラグ幅24-バックル幅24やラグ幅26-バックル幅26)を作るなら剣先はもっとシャープにした方が厚みを感じて良いでしょうね。

ただ・・・・これを商品化しても説明が難しいのと6時側が長く、まず売れないのでご希望の方はオーダーになります・・・・
その際はご希望の感じや雰囲気を教えて下さい。

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