革のメンテンナスとは・・・・夏の腕時計ベルトはNG?

この写真は私のお気に入りのヴィンテージソファです。
何が良いかってこのレザーのヒビ割れです。

でもこのヒビ割れって革には最悪なんですよ。
諸説あると思いますが、このヒビ割れの原因は急激な温度変化と乾燥です。

こうなってはもう直せないです。
これは多分ですけど、革は繊維の集合帯です。
その繊維の上に色が乗っかっています。
繊維が伸びたり縮んだりが原因で塗料がついていけずに割れるのでしょうね。
そこが目立って、逆にカッコ良い・・・・・というのがヴィンテージソファの醍醐味だと思います。

これを防ぐのがレザークリームの役目という事です。

当ショップのお客さんは40代〜が多いのでご存知の方も多いと思いますが、1990年以前のベンツやポルシェ、ジャガー・・・・・これらの車のシートってほぼヒビ割れしてますよね。
特に1980年代のベンツやジャガーなんてウッドパネルに木を使っていたのでみんな反り上がってました。
このレザーのヒビ割れは車内という毎日起きる急激な温度変化とそれに伴う乾燥が原因です。

しかも乾燥したレザーに座るので余計にヒビ割れが起きやすい。という悪循環です。
中にはヒビ割れ部分からレザーが裂けたシートも沢山みました。
(みんなシートと同じ色のガムテープで誤魔化してましたね)

でも2000年以降の車ってあまりシートのヒビ割れ無いです。車だけではなくソファもヒビ割れしないのも多いです。
これはレザーの鞣しの技術向上だと思います。
それと鞣し時に使われるオイルやワックスの向上です。

昔ながらの製法も良いですが、どんな物でもアップデートしていかないと商売は成り立ちません。
それと時代と共にニーズも変わっていきます。
その結果ヒビ割れしにくいレザーが今主流なのだと思います。

反対に昔ながらの製法で鞣されているレザーはヴィンテージレプリカのA-2など(米国のフライトジャケット)で使われていますが、制作者の拘りで使い込んでヒビ割れした結果ヴィンテージの様な風合いを・・・・というゴールが異なっている素材です。

という長い前置きがあって腕時計のベルトも乾燥は天敵です。

夏は汗をかくのでレザーベルトはしないというのが時計業界ではスタンダードかと思いますが、レザーを毎日見ている私は夏は夏らしいレザーを!!というのが答えです。
夏らしいレザーとは、ご自身の選択するレザーという意味です。
服装の趣味も時計趣味も様々なので

夏はこれでしょう!!

という固定概念はもっていません。好きなレザーを好きな様に使うのが1番です。
実際今年のマイブームはホーウィンレザーなのでここ半年は8割近くホーウィンレザーを使用しています。

というのも、腕時計のベルトって流行りが無いんですよ。
人気のレザーはあっても流行りのレザーは無いです。

これはレザー製品全般に言えるでしょうね。

なので夏だからレザーを避けるのでは無く、乾燥さえ防げば全く問題ないです。
水自体は革にとって大きなデメリットでは無いです。加工時に水を使いますしね。

ただ、夏は汗をかきます。塩分は乾燥を加速させますので保湿をたまにするか、しないかだけです。
ちなみに私はレザーの種類にもよりますがほぼレザークリームを塗りません。
というのもアレルギーは無いのですが腕が痒くなった事がありますので・・・・・

ただそれだけです。
しかもですよ・・・・・今のレザーは昔と違って簡単に乾燥しません。
クロムエクセルレザーなんて乾燥するの?というレベルのオイルが染み込んでいるレザーです。

まとめると好きな時計、マイブームの時計がレザーベルトだから使わない・・・・・・
じゃ時間がもったいないので夏は夏で、冬は冬で楽しみましょうよ!!

という提案でした。

P.S.
今日スライダー(HPトップにある1秒位で写真が入れ替わるやつ)を少し変えました。結構マメに変えているんですよ。
・・・・・・と思っていましたが、前回は3月でした。気が付かない内に3ヶ月も経過していたんですね。
時間は有限です。今を楽しみましょう。

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