先日時計に塗布する ”クリスタルガードクロノアーマー” の話題が出ました。
私は車業界に長かったので車へのコーティングはもう20年近く前から知っています。
もちろん施工しもしていました。
時計へのコーティングが出たのはいつからなのかは知りませんでしたがあるだろうな・・・とは思っていました。
基本的なメリットは同じだと思います。
私が販売しているわけでは無いのですが、このコーティングは注意点があります。
多分、
”キズが付きにくくなる”
と認識している方が多いと思います。
これが最大の間違いです。
カタログやパンフレットにそう書いてある場合もあると思いますが、私の経験からはまずキズ防止にはなりません。
それとキズが付きにくくなるという認識からのクレームが20年前は多かったです。
あと多かったのは変色ですね。
それぞれのコーティング剤で成分は異なると思いますが、キズの防止にはなりません。
例えば車で走行中小石が飛んできます。コーティングをしているからボディに当たってもツルッと滑って・・・・・
ありえないですよね。
コーティングが凝固して0コンマ数ミリのクリア層を生成する・・・・・
そのクリア層にキズが入りますよね。
しかもコーティング剤が膜(クリア層)を生成する溶剤の場合は相当な強度があると聞いた事があります。
小石が飛んできてコーティング層にキズをつけたのであればその層を必死に磨いて再施行が必要になります。
これってキズから守っていると言えるのでしょうかね?
塗装の上にクリアを塗っているのと変わらないと思います。
腕時計に関して言えば、ケースの上にクリアの層を作ってしまった場合、修理するタイミングで時計技師が相当困ると思います。
なので時計へのコーティングはクリア層を生成する物は無いのではないかと予想します。
私はコーティングにキズから守るというメリットは無いと考えます。
只、メリットも勿論あります。
それは、光沢です。
コーティングの溶剤の中にはツヤを出す為に色々な物が使用されています。
ツヤというのはいかに光を反射するのかです。
鏡面仕上げの様な輝き・・・・これはコーティングの溶剤で得るものでは無く、ベースとなるボディの仕上げで決まる物です。
艶消しのボディにいくらコーティング剤を塗布しても鏡面にはなりませんからね。
車のコーティングには他にも塗装を紫外線から守るなどの効力があるとは思うので、施工した方が良いとは思います。
時計へのコーティングはどういったメリットがあるのかは・・・・何でしょうね?
塗装してある時計であれば効果は望めると思いますが、基本的に時計のツヤは金属による光沢なので・・・・
私の予想ですがデロリアンへはコーティングしない方が良いと思います。
あれは無垢のステンレスボディですからね。
今は溶剤もネットで購入出来ますし、時計用へは少量で済むので金額も安くすみますので今度試してみましょう!!